パティシエのこだわり アップルパイへの情熱 私が店のケーキを作るようになった頃・・・かれこれ18年ほど前に、どうしてもアップルパイを店頭に出したくて試行錯誤してきました、私自身パイが好きな事もあり少しでも多くの方に美味しさを知っていただきたいなあ~という思いでした、使うリンゴの品種は紅玉が良いと言われますが、なかなか手に入りにくく単価も高めなので、農園の方に相談したところリンゴの系譜というのがあるそうで、品種改良により、様々な品種が生まれては消えていっているという話も伺いました、出回っている品種の中で比較的手にいれやすく、紅玉と同系列の物を選び今は使用しています。加える砂糖の量やちょっとしたアイデアで酸味を残す事もできました。特にこだわっているのは食感!これこそが新月堂のアップルパイにかかせない特徴なのです。始めの頃は売れ残る事も多かったのですが、今では「いつ頃から始まりますか?」とか丸ごとでの注文も入るようになり、ファン層が広まっている事を実感しています。あるお客様は”年越しアップルパイ”としておおみそかに必ず食べる物として注文を下さいます。もっともっとファンを多くしてクリスマスにはケーキを・・と同じくらいおおみそかには“年越しアップルパイ”が認知されるように??誠実に作り続けたいと思います。 生デコレーションケーキ 旅行や出張などで地方に行った時には、大概ケーキ屋さんを覗いてみます、ショーケースの中味を見ると、そのお店の特色が出ています、実際に食べる時には必ずシンプルなショートケーキを選びます、シンプルな物にこそ、お店の味が出るからなのです。新月堂の特徴が一番出るのが、スポンジと生クリームの味わいがそのまま出る”いちごショートケーキになります。特にスポンジは代々受け継がれて来た製法を守り、クリームとのバランスのとれた生地に焼き上げています。毎日焼く、このスポンジこそがパティシェの生命線だと僕は考えています。 こだわりの卵(ミノトール卵) 新月堂で使用する卵は“ミノトール卵”といいます。特徴はオレイン酸、DHA、ビタミンE、微量ミネラルが豊富に、しかもバランス良く含まれています。特にオレイン酸は今注目の必須脂肪酸で悪玉コレステロールを低下させる働きがあるそうです。加工してしまうので効果があるのかはわかりませんが・・・朝霧高原の麓で育てているので新鮮で、なんといっても黄味の色が違います、これは与える餌によって変わるそうです、新月堂一番のお薦めである”リッチヒルカステラ”の焼き上がりの色がやはり鮮やかです。先回紹介した、スポンジを焼き上げるのにも欠かせない卵です。